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ichikawa yuichi (@clavius)

月の影を追いかけて世界各地へと

皆既日食中継プロジェクト「LIVE! ECLIPSE」は、北は北極圏、南は南極大陸と地球をめぐり、世界7大陸すべてから皆既日食をインターネットで中継してきました.
日食は、太陽と月、そして地球が一直線に並んだ時に起こる自然現象です. 特に皆既日食は、太陽と月がほぼ同じ大きさに重なり合い、月が太陽を隠す事で地上に闇をもたらすという類い稀な現象です.
月が今より遠い位置にあったら、今より近い位置にあったら、今のような皆既日食を見る事が出来ません. 地球がもっと太陽に近かったら、遠かったら、やはり今のような皆既日食を見る事が出来ません.
地球と月、太陽の位置関係とその大きさが奇跡のカギなのです.
月は太陽の400分の1の大きさです. そして、地球から月までの距離は、地球から太陽までの距離の400分の1です. どちらも400分の1. この奇跡的な符号の一致が皆既日食をもたらします.
そして、この400分の1で示される配置に地球があることで、我々地球上の生命は生まれることが出来ました. 生命誕生のカギを握る400分の1とも言えます.
皆既日食は、そんな生命誕生の奇跡を伝えてくれる現象でもあるのです.
市川雄一 (ichikawa@nature-cafe.com)

1997年のモンゴル・シベリア皆既日食からスタートしたLIVE! ECLIPSE. その中心メンバーの1人である和田英一氏が2013年2月に他界しました.
彼と共に多くの空を見上げ、月の影を追いかけてきたことは忘れる事が出来ません.